少額訴訟

少額訴訟への適・不適

「少額訴訟」は、1人でできて、費用も安く、原則1回裁判所へ行けばOKです。
少額訴訟に限らず、裁判に勝つには、特別な場合を除き、証拠が必要不可欠です。短期間の審理ですから正しい方が絶対勝つとは限りません。こうなりますと原告、被告どちらが正しいかを判断する最も重要なものは、有力な証拠と言えるでしょう。

一般的な少額訴訟への適・不適をまとめてみました。

少額訴訟に適した事件

簡単にいえば「少額訴訟」に適しているのは、おおまかに言えば、複雑ではない事件、つまり争点の少ない事件です。その事件の具体的な内容が複雑でないものが少額訴訟向きと言えます。

  1. 利息や損害金は含まず、請求する金額が60万円以下である。
  2. 相手方が争ってくる可能性が低い。
  3. 相手方が争ってきても、こちらの主張を明らかにできる確かな証拠がある。
  4. 事件が複雑でない。
    少額訴訟は原則1回の裁判で終結するため、証人が何人もいたり、事件の争点が沢山あるものは、少額訴訟を提起しても、裁判所や被告により通常訴訟へ移行される確率が高いのです。
  5. 相手方に支払能力がある。
    たとえ裁判で勝っても、相手が倒産したりして支払能力がなければどうしようもありません。
  6. 相手方の所在地が明らかである。
    相手方の所在地が不明でも訴訟は起こせますが、少額訴訟の場合、訴状が相手方に届かない場合は、通常の訴訟に移行されます。

内容が複雑ではないことを前提に、少額訴訟として比較的多い案件を下記に列挙します。

  • 賃金支払請求事件
  • 売買代金請求事件
  • 敷金返済請求事件
  • ネットショッピング代金返済請求事件
  • ネットオークション代金返済請求事件
  • 交通事故による損害賠償事件
  • 交通事故以外の損害賠償事件
  • 請負代金請求事件
  • 賃料、管理費請求事件
  • 解雇予告手当て請求事件

少額訴訟に不適な事件

少額訴訟制度では、手続きを簡単にしていることから、少額訴訟手続きで行った場合と、通常訴訟手続きで行った場合では、その効果に差の出ることが考えられます。

そこでどのような事件が少額訴訟に不適かと言いますと、上記とは逆の、おおまかに言えば複雑な事件は不向きとなります。

複雑な事件としては、以下のようなケースが想定されます。

<少額訴訟に不適な事例>
  • 権利関係が複雑で双方の請求が入り組んでいるもの
  • 事案が複雑で、事象を説明するだけで相当な時間がかかるもの
  • 事実の解明に多人数の証人を尋問する必要があると予想されるもの
  • 証人の裁判日が予想される頃に、仕事上協力が得られない場合
  • 専門家の鑑定や判断、現場検証が必要だと想定されるもの
  • 裁判官に現場を見てもらうことが必要だと予想されるもの
  • 裁判で双方が請求をしあうことになると思われる場合

上記のような事例では、時間をかけて説明をしたり、尋問・鑑定・検証などが必要だったりと、1日の裁判では自分の主張が正しいことを証明できずに、裁判官にはわかってもらえないことにもなりかねません。
ですから敗けになりやすい事例なのです。

現在、自分がかかえているトラブルが、少額訴訟に適しているかどうかの判断を、第三者にしてもらいたい場合は、上記の少額訴訟に適した事件にそって整理したあなたの事件内容を市役所などの公的機関が実施している法律相談で確認してみることをお勧めします。

書式及び参考資料

注意事項

利用者の皆様に提供する回答は、弁護士の法的助言にかえることはできません。あくまで、ご自身の判断の一助にしてください。