近隣トラブル

騒音トラブル

国が調査する「公害苦情調査」のなかで、公害対策基本法で扱われる典型七公害「大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、騒音、振動、地盤沈下、悪臭」に対する調査から、東京都及び大阪府は騒音や振動の苦情が多く、他府県においても騒音が上位にあることがわかっています。

環境基準は絵にかいた餅?

ここ数年、騒音による近隣トラブルが大きな話題となってきています。昔に比べて、都市にも住宅街にも騒音があふれていて、単なる住民の騒音問題とされるレベルから、音の暴力による事件として報道されるようになってきています。
このような時代ですから、他人の音に神経質になる人も増えてきていて、騒音問題は以前よりもっと複雑になっているのでしょう。

騒音とは、環境省の告示した「騒音に係る環境基準について」によれば、一般的な住宅街で昼間55デシベル以上、夜間は50デジベル以上と示されています。
50デシベルが静かな事務所やエアコンの室外機、60デシベルは走行中の自動車内、会話の声、テレビ、洗濯機などとされていますから、極端な話、話し声でも十分に騒音と呼べるレベルなのです。
家の外での携帯電話も十分に騒音圏内だとすれば、これも意識したしゃべりをしなければなりません。

事ほど左様ですから、もし騒音被害に遭ってしまったら、すぐにでも文句をつけたいところでしょうが、不満を言ったら逆ギレされかねない世の中、ストレスにならないよう上手に処理する必要がありそうです。

都市部の騒音、対策?

騒音に係わる環境上の条件について、生活環境を保全し人の健康保護に資する上で維持されることが望ましいとする環境基準があり、終局的に騒音をある一定の範囲に保つことを目標にしています。

しかし、都心部を中心にかなり多くの方々が騒音に悩まされ、多くの苦情件数が寄せられていることが調査結果からわかりますが、行政が施してくれる対策はあまり見えてきません。
被害者は不眠や聴覚障害など身体に何らかの悪影響を受けるため、騒音を発している人物や会社へ騒音の停止をお願いすると、これが火種で騒音はさらに悪化し深刻な近隣トラブルに発展することがあります。
しかるに、被害者は一時退避や引越しなど泣き寝入りを余儀なくされてしまうことが現実には多いようです。

騒音トラブル回避

自分の住む地域や住居で受ける騒音被害に対し、回避する手順とやってはいけないことを考えてみましょう。
一例として、たかが天井や上階からの騒音ですが、その回避する手順によっては、結果・効果は変わるものです。

<まず、個人的な努力>
  1. 天井からの騒音がひどいため、天井をモップなどで叩く。
    この行為は、相手を挑発しエスカレートさせ、逆効果となることが多々あります。
  2. 就寝中やとくにに病床中は、がまんできずに、「静かにしろ!」などと言ってしまいます。
    この行為も、1)と同じです。
  3. アパートなどで、騒音が上階と特定できる場合は、直接たずねて騒音を押えてほしい旨伝えます。
    自分にまったく非のない行為であっても、ていねいにやさしくお願いすることが基本です。
  4. 3)の行為を書面で、相手に騒音を出さないよう懇願する方法もあります。
    この方法は、騒音の程度や頻度にもよりますが、相手の心理からすれば先に3)があっての4)の行為と感じるでしょうから、かえって過剰の神経質扱いにされ、うまくいかないケースも想定されます。
<管理会社や不動産会社へ>

天井、床や壁などを伝わって聞こえてくる音への苦情を不動産会社や管理会社へ申し出る方法です。不動産会社へは構造上の問題も含めて検討してもらうことになります。
日頃からこれらの会社とどのようなつき合いをしているでしょうか。もともと騒音の実態を真面目に受け止める姿勢がどれだけあるでしょうか。この場合に処置してもらえる具体的な対策に、短期的な期待はできるでしょうか。
騒音を出す側もお客ですから、強い申し立てに対し拒否反応も起こしかねません。
このような場合は、申し出る前に、理解ある隣人とも協議し、証拠がためや実態を十分に集めてから事を起こしましょう。

<市区町村の環境課へ>

行政が行なうとすれば、“騒音簡易測定”と被害者へのなだめすかしかもしれません。
ですが、これも事情説明の内容次第でしょう。現在にいたる時系列にそったわかりやすい説明により、その騒音実態が判断できれば、放り出すことはできません。やはり証拠がためや実態を十分に集めてから事を起こす必要があるのです。

<警察・地域交番へ>

騒音の度があまりにひどい場合は、警察・地域交番へという方法もあります。警察は原則民事不介入ですが、地域交番などは地域周辺の安全対策上、まったく関与しないわけにはいきません。
紳士的な態度で、現在にいたる時系列にそったわかりやすい説明をすれば、なんらかの対応をしてもらえるはずです。
もし、あまりにも無関心な対応の場合は、「後々大きな問題になってもよいのですか」ぐらいの言葉を出しても良いのです。小さなことといえども、このようなことにも対応するのが、地域交番の役目でもあります。

書式及び参考資料

注意事項

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