近隣トラブル

ADRによる近隣紛争解決

ADRとは

ADR(Alternative Dispute Resolution)は、裁判外紛争解決手続といい、仲裁、調停、あっせんなどの裁判によらない紛争解決方法をいいます。
例えば、裁判所において行われている「民事調停」や「家事調停」もこれに含まれますし、行政機関が行う仲裁、調停、あっせん手続や、弁護士会、社団法人その他の民間団体が行うこれらの手続もすべて裁判外紛争解決手続に含まれます。
私たちにとって身近な消費生活センターもこのADR施行の一翼をになっています。というのが、広い意味でのADRの解釈となります。

ADR基本法が平成19年4月1日から施行され、これまでの紛争解決手続が大きく変わります。とくに裁判所で、裁判!調停…、などと紛争解決を躊躇していた方には朗報です。裁判所以外でも紛争解決が可能となるのです。

ADRの特徴

ADR(裁判外紛争手続)は、従来から存在していましたが、裁判所の調停手続を除き、あまり利用されているとはいえず、国民に定着もしていませんでした。ですからもっぱら、裁判を中心とした解決方法が主な方法でした。
従来、裁判では厳格な手続を要求されますし、時間はかかるし、法的要件に則って解決が進められるにすぎませんでした。したがって、結果としての勝つか負けるかが基準になってしまいがちです。

ADRの特徴として、紛争の実情に即した迅速な解決が図られるなど柔軟に対応が可能です。ADRの機能が充実し、利用しやすくなれば、利用者が、紛争内容に合った、自分にふさわしい解決方法を選択でき、より満足のいく解決を図ることができるようになるのです。
方法として、厳格な手続による裁判に比べ、紛争分野の第三者の専門的な知見を取り入れ、個々の詳細な事情も汲み取り、十分取り入れての解決方法を探していきますから、その意味で当事者にとって満足度の高いものになり得るのです。

ADR基本法とは、「裁判外紛争解決手続の機能を充実することにより、紛争の当事者が解決を図るのにふさわしい手続を選択することを容易にし、国民の権利利益の適切な実現に資することが目的」とされているのです。

民間機関に一定の権限付与

ADRの基本理念や国等の責務を定めることから、民間機関の行う和解の仲介(調停、あっせん)の業務について、

  1. 業務の適正さを確保するための一定の要件に適合していることを法務大臣が認証を行なう。
  2. 認証を受けた民間機関の和解の仲介の業務については、時効の中断、訴訟手続の中止等の特別の効果が与えらる。

この認証制度によって、国民にPRをすることがもっと容易になりますし、認証が受けると、法テラスなど公的機関からも紹介を受けることができるようになり、社会的な認知力アップにつながります。

ADRの効果がある「近隣トラブル」

近隣トラブルの紛争解決では、このADRを活用して解決するメリットがたくさんあり、その意味からADRに最も向いていると考えられるのが近隣問題かもしれません。
例えば、マンションや隣家における騒音の問題、境界、プライバシー保護の問題など、裁判して、たとえ解決がはかれても、もともと同じ地域に生活する人たちですからあとあとまでしこりを残し、ぎくしゃくした関係を残すものです。
このことは、近隣トラブルの紛争解決で、必ずといっていいほど直面する問題なのです。

この点ADRによる話し合いなら、お互いの勘違いや立場の違いもわかり、すっきりとした解決が図られ、そのあとも良好な関係が保たれる可能性がとても高くなるのです。

ADRの優れたポイントは、あくまでも、当事者の話し合いの促進を調停人が手助けを行い、当事者自体が解決方法を探していくというものです。

※裁判外の紛争解決手段についての情報提供先として、下記が参考となります。
「ADR Japan」

書式及び参考資料

注意事項

利用者の皆様に提供する回答は、弁護士の法的助言にかえることはできません。あくまで、ご自身の判断の一助にしてください。