ペット

この分野の特徴

ペット飼育をとりまく法

現代社会では癒しを求めるためにペットを飼育したり、核家族化や高齢化社会が進行し、家族の一員としてペットを迎え入れたりという今のペット事情はしっかり根づきつつあるように思えます。飼い主の方がペットの将来を案じ、信頼できる人や団体に飼育手数料として、財産を譲るという「ペットのための遺言書」を残す流れも現れています。

そもそも「ペットを飼育する行為」には、よくいわれる道徳的な側面と、法律的な側面とがあります。
道徳的な側面については、個々人の良識にゆだねられるものの、飼育しているペットが飼い主の過失によって他人に損害を与えてしまったような場合には、法律により民事上の責任はもとより、場合によっては懲役刑をも含む刑事責任も負わなくてはならないことはいうまでもありません。

昨今2006年には、改正動物愛護法の施行があり、動物取扱業が登録制になったり、特定動物の飼育が全国一律で許可制になったりと、ペットを取り巻く環境が大きく変わりました。

さらに哺乳類・鳥類・爬虫類の販売及び貸出しについて、業者は動物販売“事前説明書”にて、販売・貸出し前に顧客に対して説明する責任が生じました。これは、動物の知識なく安易にペットを購入する事を防ぎ、途中で遺棄されてしまうペットをなくそうという趣旨と、業者と顧客間でのトラブルをなくそうという趣旨からできたものです。

都道府県条例など盛ん

飼い主の責任を明確にしようという動きから、地域の特色を考慮して各自治体が独自に作成するペット条例が全国に広がっています。
主な内容は、最後まで責任を持って飼うことを求める「終生飼い」、動物の習性や生態などを理解した上で餌を与えケージなどを清潔に保つといった「適正飼育」、繁殖制限を行う「不妊措置」、近隣に迷惑をかけないといった飼い主がペットを飼育する上で心がけなければならないことが盛り込まれています。

こうしたペット条例が制定され、各自治体では捕獲したり引き取ったりした犬や猫を、従来のようにすぐに殺処分するのではなく、飼育可能な犬や猫は譲渡しようという動きが広まっています。環境省からも同様な通達が保健所に出されています。
このように各自治体のホームページには、飼い主が心得ておかなければならないルールや飼い方、しつけ方など詳細な情報が掲載されていますが、それは、こちらから積極的にアクセスしなければ、有益な情報であってもわかりません。

東京都のハルスプラン

東京都では、04年に「人と動物との調和の取れた共生社会の実現」を図ることを目的に、ハルスプラン(Human and Animal Live Together harmony)を作成しています。

これは2014年までの10年間に都と動物愛護団体、都民等が共同して取り組む動物愛護に関する共通指針を策定したもので、具体的な施策として、適正飼養の推進とともに、保護収容動物の返還・譲渡の推進や動物シェルター機能の充実などを掲げています。

全国的にペット条例ができたことは歓迎すべきことであり、今後はどのようにその精神を伝え、機能させていくか、それが課題となるでしょう。

書式及び参考資料

注意事項

利用者の皆様に提供する回答は、弁護士の法的助言にかえることはできません。あくまで、ご自身の判断の一助にしてください。