マンション

管理費等の滞納解消

マンションの区分所有者は、管理費や修繕積立金などの管理費等の負担を義務づけられ、この徴収は、管理組合(区分所有者全員で構成する管理組合)の最も重要な責務となっています。現実には多くの管理組合では滞納問題をかかえ、特に長期滞納者の滞納解消には困難が伴います。普段からの滞納防止への対策が基本でありとても大切なことですが、法的手段をとる方法を検討しなければならないときもありますのでその流れについて整理・確認しておきたいと思います。

法的手段をとる前に

<本人が在宅の場合>

電話などによって繰り返し督促することが必要で、滞納期間が2ヶ月程度経ったときは、郵便局の「配達証明付内容証明郵便」を利用します。内容証明の内容は専門家(司法書士・行政書士)に依頼したほうが効果的です。

<本人が不在の場合>

玄関扉や郵便ポストなどに、管理事務所への立ち寄りの呼びかけの張り紙をし、住宅に何か変わったことがあった時には管理事務所へ連絡してもらうよう頼んでおくことも必要です。
競売になってしまうことも想定し、裁判所の執行官が確認調査(管理費等の滞納状況や共用部分の確認)にくるときのために、管理人不在時にもわかるよう本人への連絡先を掲出しておくことが必要となります。

法的手段をとる

もともと滞納のことは本人が承知しているはずです。それなりの理由があるにせよ、管理組合への本人からの連絡がないわけですから、早めに次の手段をとることが、これからの本人のためになることもあるはずです。

【支払督促】

滞納者の住所を簡易裁判所に申し立てます。ただし、行方不明者には支払督促はできません。
裁判所に納入する印紙は通常の半額。

【少額訴訟】

簡易裁判所でこの申し立てをすれば、60万円以下の支払いを求める場合に利用できます。1日だけの審理で判決が言い渡されます。
申し立ての手続きが比較的平易ですから、専門家に頼まなくても十分にできます。

【通常訴訟】

滞納者が行方不明で滞納額が60万円超の場合は、この方法によるしかありません。
確信犯的滞納者である場合も同様の方法となります。
140万円までは簡易裁判所ですが、140万円を超える場合は地方裁判所に提起することになります。

知っておくべき基本事項

管理組合が管理費等に有する債権

この債権は、特定の人に請求できる権利で、その特定の人とは売買および競売の落札などで住宅を取得した特定承継人や相続人の包括承継人に及びます。また、管理費等の債務は、管理組合には先取特権といって、一般債権より優先して配当を受ける権利があります。

時効について

管理費等の債権は、そのまま放置すれば法にのっとり最低5年で時効になります。
時効中断の方法には、内容証明郵便の発送(6ヶ月間時効中断)や裁判所への訴えの方法があります。訴えによって債務名義の公正文書が得られれば、時効が中断します。

建物や共有敷地もしくは共同施設の管理およびそれらの使用に関する区分所有者相互の事項は、法に定められているもののほかは、マンションごとに管理規約で定めることができます。

管理費・修繕積立金の滞納

規約で滞納者への対応策がどのように決められているかの見直しともに管理費・修繕積立金の滞納がどのような性格を持つものか管理組合の総会などで説明されることが必要です。
管理会社に管理費などの収納を委託している場合にも、管理会社の努力にも関わらず未納の場合は、その責任は管理組合にあります。長期未納がつづくと、滞納者の分をその他の住民が支払うことになり、さらに滞納者は競売などで住むところをなくしかねません。

書式及び参考資料

注意事項

利用者の皆様に提供する回答は、弁護士の法的助言にかえることはできません。あくまで、ご自身の判断の一助にしてください。