取引・その他

中古車トラブル

中古車を購入する時には下記3種類の修理渡しがあり、いずれの場合も販売店は隠れた瑕疵(かし)については、瑕疵担保責任に基づく無償修理に応じなければなりませんが、応じない業者もあります。事前の確認と信頼できる販売店から購入することが大切です。

(1)保証つきの販売(保証つき)

販売店は保証期間中に発生した保証対象の不具合については、保証内容の範囲内において無償修理する責任があります。

(2)保証なし整備ありの販売(整備渡し)

「価格ステッカー」にはその旨を表示し、整備内容を明らかにした書面「点検整備記録簿等」の交付が義務づけられています。

<公正取引協議会の規約>
整備不良によって不具合が発生した場合、販売店は無償修理に応じなければなりません。それ以外の購入者が予想し得た不具合は有償修理となります。

(3)保証なし整備なしの販売(現状渡し)

<公正取引協議会の規約>
「保証なし整備なしの販売」と「特定の車両状態を表示した書面」の表示が義務づけられています。

※購入者には「特定の車両状態を表示した書面」の写しを交付し、その不具合が購入者の予想し得る範囲内のものであれば、有償修理でよいことになります。

≪参照法令等≫
(社)自動車公正取引協議会の規約/民法570条(売主の瑕疵担保責任)

オークション取引

オークション運営は、中古車業者の会員組織で成り立ち、オークション会場は、中古車の出品料、成約料、落札料が運営のベースになっています。
業界の日本オートオークション協議会では、(社)日本中古自動車販売協会連合会と(財)日本自動車査定協会の走行チェックシステムを一元化し、「走行メーター管理システム」を開発しています。
これはこの走行メーター管理システムを利用して、オートオークション会場に出品される中古車から走行距離メーターに関する不正車両を締出し、このような車両を出品する事業者を排除して、不正行為を未然に防止しようとするものです。

このシステムでは、あわせて「個別検索システム」運用していて、日本オートオークション協議会加盟の販売店等の店頭端末から走行メーターのチェックをすることができます。

【取引上の注意】
  1. まず信用できる協議会加盟の業者を選ぶことが第一ですが、業者に希望車種を依頼するにあたり、購入者として細かな依頼内容(車種、年式、色、程度、走行キロ数、価格、支払い条件など)をあらかじめ決めておき、記録しておく必要があります。
  2. さらに後日トラブルにならないよう、落札できた場合、できなかった場合についての費用を事前に確認しておきます。
    もしも落札できなかった場合には、業者のオークション会場に対する負担金は発生しませんが、依頼された件のみで業者が動いたのであれば、交通費、日当程度を払わざるを得ないことになると思われます。
  3. 車をオークションで探してもらう注文契約と、探した車を購入する注文販売契約との2つの契約で構成されることから、解約について契約書にどのように記載されているかをよく確認する必要があります。
    解約には、オークションに参加前の解約とオークション参加後の解約があり、解約条件がかわりますから注意が必要です。

事故車(※修復歴車)だった購入中古車

※修復歴車とは、その販売中古車が、車体の骨格に当たる部分を修正及び交換して復元されている車で、車体の骨格に当たる部位以外の損傷(ドアやバンパーのへこみ、すり傷など)は表示されません。「修復歴」の有無について調査・証明する公正中立な機関として(財)日本自動車査定協会があります。

「自動車公正競争規約」では、修復歴の有無、走行距離などは表示が義務づけられています。自動車公正競争規約は業界の自主的な設定ですが、景品表示法に基づき、公正取引委員会から認定を受けた社会的に認められたルールです。運用は、(社)自動車公正取引協議会で行ない、自動車メーカー、国産・輸入車の新車・中古車販売店が会員となっています。

修復歴車の販売に際しては、きちんと修復され、性能の異常が認められなくても、購入者の選択肢に資するため、自動車公正競争規約でその旨の表示(特定の車両状態を表示した書面に修復歴の範囲を表示し、その購入者には写しが交付)が義務づけられています。

修復歴が表示されていなかったために、それを知らないで契約した購入者は、民法95条の「錯誤による無効」を主張でき、また業者が修復歴を故意に隠していたときは、民法96条の「詐欺による取消」によって契約の効力をなくすことができます。
また、消費者契約法では修復歴は「重要事項」に当たり、それについて間違った情報を伝えたことになり、「不実告知」として取り消しが可能となると考えられます。

もし、(社)自動車公正取引協議会の会員であれば、修復歴車であることを知っていたか、知らないで販売したかにかかわらず、キャンセルに応じ、相応の返金に応じるよう指導しているようです。会員が規約に違反した場合には、措置基準に基づき、警告、厳重警告、違約金などの制裁を受けますが、非会員の業者がキャンセルに応じない場合は、法的手段によって解決を図るしかないので、会員業者から買った方が安心といえます。

ただし、実際の返金については、契約が取り消された場合、業者は購入者に代金全額を返還し、一方、購入者は使用料相当額を不当利得として業者に返還することになるので、車両を返還しても、代金全額の返金を求めることはできないでしょう。

未成年がネットから購入した中古車

未成年者は中古車に限らず制限能力者とされ、両親の同意がない場合、その法律行為は取り消すことができます。取り消されれば契約は無効となります。
ただし、未成年の契約の取消しにも一定の制限があり、すでに結婚している場合や未成年者にも許された営業契約の他、親権者が購入目的を決めて許した財産(小遣いなど)で対価を払える契約、さらに自分が成年者であるかのように相手方をだました場合には、取消しができません。

そして通信販売の場合、現物を見ず、試乗もしないで、写真やデータなどの情報だけで契約しますから、一度契約してしまうと購入者の希望通りに解約するのは難しいのが現状です。契約する際には、前払いは避け契約内容をよく確認し、販売店が(社)日本中古自動車販売協会連合会や(社)自動車公正取引協議会に加盟している業者を選ぶべきです。

もともとインターネット通販(通信販売も)は、通信販売に当たり、法的にクーリング・オフの適用はありません。高額な商品を現物も見ないで購入するのは大変、危険といわざるを得ません。インターネット通販を利用する場合、適正な販売業者かどうか確認することが重要ですから※オンラインマーク等を参考にして、販売業者の住所や連絡先は必ず連絡をとって確認しましょう。

※オンラインマークとは、(社)日本通信販売協会と商工会議所が業者の申請に基づき販売条件などが記載されているか、誇大・不適切な広告表現がないかを審査して付与するマーク。

取消しは本人か親が、内容証明郵便で未成年者契約による取消しを通知することになります。

書式及び参考資料

注意事項

利用者の皆様に提供する回答は、弁護士の法的助言にかえることはできません。あくまで、ご自身の判断の一助にしてください。