セクハラ

セクハラ裁判

示談で被害者のプライバシ−を保護

セクハラを受けてしまい、抗議文書を加害者や会社に送ってもらちがあかず、相談機関に相談しても、相手が誠意を示さないような場合、セクハラの被害者は最終手段として法律に訴えた解決をはかる必要があります。

しかし、裁判は判決に至るまでに多くの時間と費用、労力を要し、資金面での負担などが原告に重くのしかかってきます。こうしたことから、紛争を訴訟手続によらずに公正な第三者に関与してもらって解決を図る裁判外紛争解決手続が有効な手段として注目を浴びています。

裁判外紛争解決手続のひとつである「示談」は 民事上の紛争を裁判所の手を借りずに当事者同士が話し合って解決する方法です。示談のメリットとしては、当事者同士が話し合いで和解に達することで、被害者や加害者のプライバシ−を保護することができるという点があります。とくに被害者、加害者が事件を秘密裏に処理することを望んでいる場合には、合意成立の可能性が高いため、示談が適しています。また、加害者と被害者が双方円満に矛を収めることができ、比較的解決までの時間がかからず、裁判費用や弁護士費用などが節約できるのも示談の利点です。

一方、示談のデメリットとしては、事件があいまいになってしまい、加害者に適切な制裁が加えられないなどの点を挙げることができます。

また、「調停」は、裁判所において患者側と加害者側が話し合いによる解決を目指す制度で、中立公正な立場の裁判所の調停委員が被害者加害者側双方の言い分を聞き、客観的に妥当と思われる解決策を提示。中立公正な解決を導いてくれます。

調停のメリットとしては、裁判所の調停委員が第三者の立場で被害者加害者双方の事情を聴取し、調整に当ってくれることで、当事者間の交渉より合意に至る可能性が高いという点があります。また、調停で成立した内容は、確定判決と同じ効力を持ち、訴訟より短期の解決が可能で、裁判費用や弁護士費用などが節約できるなども調停の利点です。

「仲裁」は紛争の当事者双方が紛争を弁護士会、行政機関,民間団体などの裁判所以外の第三者の仲裁委員の仲裁にゆだねるものです。仲裁には仲裁合意と仲裁判断があり、このうち仲裁合意は、仲裁の申立てにあたって、紛争の当事者双方が紛争を裁判所以外の第三者の仲裁委員の仲裁にゆだねる合意を前もって行うものです。もし仲裁合意後にどちらかが裁判所に訴えた場合でも、一方は仲裁合意の存在を根拠に訴えの却下を求めることができます。一方、仲裁判断は、仲裁人が裁判所の判決に相当する判断を下すもので、裁判所の判決と同様の法的効力があり、上訴もできないため、当事者は不服があっても仲裁判断に従わなければなりません。

仲裁のメリットとしては、弁護士会などの仲裁委員が客観的な立場で調整に当たってくれるため、当事者間の交渉である示談より合意の可能性が高いということがあります。一定の手続をとって成立した仲裁内容は、確定判決と同じ効力を持ち、裁判より短期解決が可能で、裁判費用や弁護士費用などが節約できるのも仲裁の利点です。

一方、仲裁のデメリットとしては、事件があいまいになってしまい、加害者に適切な制裁が加えられないなどの点があります。

裁判記録の閲覧制限でプライバシ−保護を

示談などの裁判外紛争解決手続を経ても双方が合意に達することができなければ、話し合いは不調に終わり、被害者は民事訴訟に訴えることになります。

裁判のメリットとしては、加害者との交渉が難しい場合でも、第三者である裁判所が客観的な法的判断を下し、加害者に非があれば強制的に法的責任を課してくれることで、加害者に適切な制裁が課されるということがあります。

一方、裁判のデメリットとしては、セクハラ事件の証拠は確たるものがないことが多いために、判決までに時間を要し、費用も高くなるということです。また、裁判は原則公開のため、ほかの解決方法に比べて被害者のプライバシ−を守りにくくなります。裁判でプライバシ−を守る方法としては、裁判記録の閲覧や謄写の制限、事件表示における原告名の記号化、証人尋問での原告名の保護、傍聴人から原告の姿を隠すなどを、裁判所に求めることができます。

また、加害者の行為が強姦や強制わいせつなどの刑事罰に値いするような場合は、犯罪を証明できる十分な証拠を揃えることができれば、民事訴訟にくわえて、刑事告発をすることも可能となります。

ちなみに、たとえ裁判になっても、裁判中に「和解」が成立すれば、裁判の長期化を避けることができます。和解は、民事上の紛争を裁判所が間に入って裁判中に当事者同士の話し合いで解決するもので、判決と同じような効力を持ち、結果にしたがった強制執行も可能となります。和解は、加害者被害者双方が円満に矛を収めることができるうえ、解決までの時間を節約できることで、精神的苦痛や裁判費用を軽減することができます。さらに和解には、判決と違って当事者が前もって結果を知ることができるという利点もあります。

書式及び参考資料

注意事項

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