ストーカー

ストーカー事案の実態

ストーカー行為は、被害者の生活の平穏を害する行為であることはもちろん、被害者への暴行、傷害、ひいては殺人等の凶悪犯罪にまで発展するおそれがあり、それはいままでの事例が現実に実証しています。

警察では、被害者の意思を尊重し、行為者に対してはストーカー規制法による指導・警告、禁止命令等、被害者には自分の身を守るための自衛策や避難等が必要となったときのために婦人相談所等の関係機関の教示を行い被害の拡大防止を図ってます。その他、さまざまな活動を通じて拡大防止が図られるものの、毎年以下のデータのように、大きな数字で推移しています。
これらの数字は、警察が事案として認知した件数がもとになっていますが、警察で認知してもらえなかった事案やストーカー行為の被害をきっちりと処理できなかった方は膨大な数にのぼるものと思われます。

※認知件数とは、「ストーカー規制法に抵触する事案のほか、執ようなつきまといや無言電話等による嫌がらせの行為の伴う事案を認知してストーカー事案認知原票を作成した件数」であり、同一の被害者と行為者間の行為であれば、複数回相談を受けたときも1件として計上する。

以下、警察庁発表のデータを見てみます。

ストーカー事案の認知件数と「ストーカー規制法」・他、適用状況

表では、以下の項目をまとめています。

  1. ストーカー事案の認知件数
  2. この認知件数に対してどのような対応をしたか
    「ストーカー規制法」による対応とその他の対応となります。
  3. ストーカー規制法以外の他法令による検挙数

1)のストーカー事案の認知件数では、ストーカー規制法が施行された翌年の平成13年に1万4,662件を記録し、その後やや減少したものの、毎年1万件を超える高い水準で推移、平成17年中の認知件数は1万2,220件、平成18年は前年に比べ281件(2.3%)増加してしまいました。
2)について、「警察本部長等の援助」は被害者への自衛策教示や防犯ブザー等の貸出しですから、「被害者への防犯指導」も含めると被害者側の自衛件数がはるかに多数で、警察による行為者への指導・警告、禁止命令、検挙数は合わせても全体の30%にも満たないことがわかります。
ストーカー事案のうち、検挙された件数にいたっては、6%程度でしかありません。

ストーカー事案の認知件数と「ストーカー規制法」・他、適用状況
ストーカー事案の認知件数(全体) 平成14年 平成15年 平成16年 平成17年 平成18年 対前年増減数
12,024件 11,923件 13,403件 12,220件 12,501件 +281

 
 
 
 









ストーカー規制法項目 平成14年 平成15年 平成16年 平成17年 平成18年 対前年増減数
警  告 965 1169 1221 1133 1375 +242
仮の命令 0 0 0 1 0
禁止命令等 32 24 24 22 19
警察本部長等の援助 677 856 1356 1569 1631 +62
検  挙 178 192 206 200 183
ストーカー行為罪 170 185 200 198 178
禁止命令等違反 8 7 6 2 5
その他の対応 対応項目 平成14年 平成15年 平成16年 平成17年 平成18年 対前年増減数
被害者への防犯指導 6233 6770 8077 8031 8837 +806
行為者への指導警告 2286 2313 3155 2745 2912 +167
パトロール 918 1009 1617 1224 1348 +124
他機関等への引継ぎ 128 45 77 77 52
その他 - 763 852 804 693
ストーカー規制法以外の
他法令による検挙(12,501件中)
平成14年 平成15年 平成16年 平成17年 平成18年 対前年増減数
758 663 752 701 653 -48
ストーカー規制法による検挙(上記)との合計 836

ストーカー事案 被害者・行為者の内訳

被害者と行為者の男女の比率が逆転すること、被害者の女性20〜40代(約84%)に対し、行為者20〜50代(約90%)と、行為者の年代層に年配者も含まれています。

ストーカー事案 被害者・行為者の内訳
被   害   者 行   為   者

 
 
 
 
性別 件数 性別 件数
 
 
 
 
性別 件数 性別 件数
女性 11,303(90.4%) 男性 1,198(9.6%) 女性 1,212(10.3%) 男性 10,516(89.7%)
被害者の年齢 件    数 加害者の年齢 件    数
 〜19歳  922(7.6%)  〜19歳  265(2.5%)
20〜29歳  4,504(37.1%) 20〜29歳  2,432(22.9%)
30〜39歳  3,713(30.6%) 30〜39歳  3,406(32.1%)
40〜49歳  1,928(15.9%) 40〜49歳  2,229(21.0%)
50〜59歳  805(6.6%) 50〜59歳  1,492(14.1%)
60〜69歳  220(1.8%) 60〜69歳  612(5.8%)
   70歳〜 42(0.3%)    70歳〜 166(1.6%)

ストーカー 人間関係・動機・行為

  1. 行為者の約70%は、交際相手(元を含む)と配偶者( 内縁・元を含む)です。
  2. 行為者の約2/3は、被害者への「好意の感情」が、ストーカーして変質・変貌してしまったもの
  3. したがって、大きく「つきまとい、待ち伏せ等」と「面会、交際等の要求」という行為となって現れるものと推察できます。
ストーカー 人間関係・動機・行為
特定者と行為者の関係 行為者との関係 件数 (%)
交際相手(元を含む) 6,462(57.2)
配偶者( 内縁・元を含む) 1,422(12.6)
知人友人 1,195(10.6)
面識なし 789(7.0)
その他職場関係者 584(5.2)
その他 450(4.0)
勤務先同僚 377(3.3)
その他家族 21(0.2)
その他同居人 4(0.1)
動機別発生状況 動 機 件数 (%)
好意の感情 7,494(64.5)
好意が満たされず怨恨の感情 3,786(32.6)
精神障害(被害妄想含む) 42(0.4)
職場トラブル 6(0.1)
商取引上トラブル 2(0.1)
その他怨恨の感情 182(1.6)
その他 99(0.9)
行為形態別
発生状況
行為形態 ※件数 (%)
つきまとい、待ち伏せ等(1号) 6,768(54.1)
面会、交際等の要求(3号) 6,602(52.8)
無言電話、連続電話等(5号) 3,846(30.8)
著しく粗野又は乱暴な言動(4号) 1,893(15.1)
名誉を害する事項の告知等(7号) 806(6.4)
監視している事項の告知等(2号) 752(6.0)
性的しゅう恥心を害する告知等(8号) 730(5.8)
汚物等の送付等(6号) 396(3.2)
その他 185(1.5)
※複数計上 平成18年度 警察庁

書式及び参考資料

注意事項

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