外国人

入管法違反と罰則

不法就労と退去強制、罰則

「不法就労」とは、不法滞在者が就労する場合と、正規の在留資格は持ちつつも資格活動外の就労活動をする場合の両者を意味します。
「退去強制」は、外国人の入国後に適法・違法を問わず、国家に好ましくないと判断されたら追放されるという国際法上認められた原則です。
しかし、正当な理由のない追放や、正当な理由がないことが明白で、かつ恣意性が著しい場合は、権利の濫用となり、国家賠償責任(国家賠償法1条)を負うことになります。

入管法の規定に違反し不法就労をする者は、退去強制事由に当たる上に、さらに下記の罰則規定が設けられています。

不法残留罪(70条)

不法残留罪とは、「在留期間の更新又は変更を受けないで在留期間を経過して本邦に残留する者」に対する罪であり、「3年以下の懲役若しくは禁固または300万円以下の罰金に処する」とされています。
平成18年1月1日現在の不法残留者数は全国で193,745人にもなっています。

上陸拒否期間(外国人が我が国に入国することが禁じられる期間)の見直しとして、過去に退去強制処分を受けたのに再び不法滞在を繰り返す悪質な外国人に対する上陸拒否期間を5年から10年に延長、また、在留期間が過ぎた外国人が、自ら入管当局に出頭した場合などは、短時間の手続きで出国させる「出国命令制度」が新設され、この場合、上陸拒否期間が通常の5年間から1年間に短縮される特例がつきます。
また、当局の摘発等により退去強制されたもの(退去強制暦等のない場合)は5年となります。

資格外活動罪(73条)

  • 無許可で資格外活動を専ら行っていると明かに認められる外国人は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は300万円以下の罰金に処する。
  • 無許可で資格外活動を行っている外国人は1年以下の懲役若しくは禁錮または200万円以下の罰金に処する。

上記二種の差は、「専ら行っていると明らかに認められる」という要件を加えているか否かで、「専ら行っている」とは、その外国人の活動実態から、その者の本来の在留資格ではない他の在留資格を有する者の行うべき活動に変更されてしまったと認められる状態をいいます。

不法就労助長罪(73条の2)

「不法就労」とは、不法滞在者が就労する場合と、正規の在留資格は持ちつつも資格活動外の就労活動をする場合の両者を意味します。不法就労者は当然、処罰の対象となります。
「不法就労助長罪」とは、不法就労者本人以外の関係者である悪質な雇用主や斡旋者などを処罰するために存在しています。この悪質な業者等は、日本での就労活動をエサに不法入国の手助けをしたり、また当の外国人を劣悪な労働条件下で働かせたりします。

2004年12月2日に施行された入管法の一部改正により、3年以下の懲役又は300万円以下(以前は200万円)の罰金に引き上げられました。
さらにこの「不法就労助長罪」は両罰規定ですから、違反した行為者はもちろん、法人・事業主にも刑事罰が課せられます。

在留資格取消制度の新設

在留資格をもって在留する外国人について、次の事実が判明した場合には、在留資格の取消の対象となります。

  1. 上陸拒否事由に該当していることを偽った場合
  2. 活動内容を偽った場合
  3. (1)(2)以外の内容を偽った場合
  4. 申請人以外の者が事実と異なる文書等を提出したような場合
  5. 入管法別表第1の在留資格をもって在留する者が、その在留資格に係る活動を正当な理由がないのに3か月以上行っていない場合

書式及び参考資料

注意事項

利用者の皆様に提供する回答は、弁護士の法的助言にかえることはできません。あくまで、ご自身の判断の一助にしてください。