刑事

犯罪被害者等対策

犯罪被害者保護関連3法の改正

犯罪被害者保護法改正
  1. 裁判官が被害者や家族・遺族が優先傍聴できるようにすることを義務規定としました。
  2. 被害回復を支援するため、判決確定前でも公判記録の閲覧・コピーが認められます。
  3. 「和解の制度」が利用できます。

犯罪被害者保護法第4条で規定される「刑事和解」(刑事裁判上の和解)という制度により、被告と被害者の間で損害賠償等の民事上の争いについての示談が成立した場合、この和解契約を公判調書に記載することで民事裁判上の和解と同様の効力を発生させることができる、すなわち後に改めて民事訴訟を提起しなくてもいいようにしたものです。

被害者の法廷での証人証言(改正刑事訴訟法)

性犯罪の被害者や年少者などが証言をするときに、不安や緊張を感じたり犯罪により被った精神的な被害がさらに悪化してしまったりすることを考慮して以下のような方法が取られます。

  1. 保護者やカウンセラーが証人に付き添う「証人への付添い」
  2. 証人と被告人や傍聴人との間に衝立を置く「証人への遮へい」
  3. 証人は別室にいて法廷にいる裁判官や検察官、弁護人などとの間で「ビデオリンク方式による証人尋問」
  4. 法廷での「意見陳述権」

被害者が希望する場合には、被害者が自らの意思で心情を述べることや事件に関する意見を法廷で述べる(意見陳述権)ことができます。
この意見陳述により、被害者は一定の範囲で刑事裁判に主体的に関与することができるようになり、このことが被告人に対して被害者の感情や被害の実態を十分に認識させることにもなり、事件への反省や立ち直りにも役立つ場合があると考えられています。

改正「検察審査会法」

これまで被害者本人に限っていた申し立て権を被害者が死亡した場合には遺族にも認められることになりました。

更生保護における犯罪被害者等施策を拡充(法務省)

犯罪被害者等とは、犯罪等(犯罪及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす行為)により害を被った者及びその家族又は遺族をいい、これら被害者に認められる権利が平成19年12月1日から拡充されました。

<拡充内容>
  1. 加害者の仮釈放・仮退院について意見を述べることができます。〔意見等聴取制度〕
  2. 保護観察中の加害者に、被害者の方の心情を伝えることができます。〔心情等伝達制度〕
  3. 加害者の保護観察の状況などを知ることができます。〔加害者に関する情報の通知〕
  4. 専任の担当者に犯罪被害者としての不安や悩み事を相談することができます。〔相談・支援〕
<利用できる期間>
  • 意見等聴取制度は、加害者の仮釈放・仮退院の審理が行われている間。
  • 心情等伝達制度は、加害者が保護観察を受けている間。
  • 加害者に関する情報の通知及び相談・支援については、問い合わせが必要です。

http://www.moj.go.jp/HOGO/victim03.html

<参考として>

被害者対策要綱(警察庁犯罪被害者対策室)

警察庁においては、被害者対策として、下記の対策要綱をまとめています。

第1 総則

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1 要綱の目的
この要綱は、警察が、被害者の置かれている現状を踏まえ、被害者の視点に立った各種の施策を総合的に推進するに当たっての当面の基本的指針を定めることを目的とする。

2 定義
(1)被害者
この要綱において被害者とは、犯罪(刑事事件として立件されていない犯罪及び犯罪に類する行為を含む。以下同じ。)による被害を受けた者及びその遺族をいう。

(2)警察の被害者対策
警察の被害者対策とは、警察の活動のうち、被害者の視点に立ち、被害者のニーズに対応する形で行われる被害者をめぐる活動をいう。

3 被害者対策の基本的考え方
警察が被害者対策を推進するに当たっての基本的考え方は、次のとおりである。

(1)警察の設置目的の達成
警察は、「個人の権利と自由を保護」することを目的に設置された機関である。したがって、犯罪によって個人の利益が侵害されることを防ぐとともに、侵害された状況を改善していくことは、自らの設置目的を達成するために当然に行うべき事柄である。被害者対策は、警察の本来の業務であり、警察は被害者を保護する立場にある。

(2)捜査活動への被害者の協力確保
被害者の申告、供述等の協力を確保することは、事件の端緒の把握及び立証の上で不可欠なものであり、警察の捜査活動を進める上でなくてはならないものである。被害者の利益を守る活動を行い、捜査過程における被害者の第二次的被害(警察の捜査活動等によって、被害者に更なる精神的被害等の負担をかけることをいう。以下同じ。)を軽減することは、警察の捜査への被害者の協力を確保する上で、極めて重要な事柄である。

(3)捜査過程における被害者の人権の尊重
犯罪捜査における個人の基本的人権の尊重については、被疑者の人権のみならず、被害者の人権に対する配意も当然に含むものである。警察は、被害者に敬意と同情をもって接し、被害者の尊厳を傷つけることのないよう留意することが求められている。

4 被害者対策推進上の基本的留意事項
(1)被害者のニーズへの対応
被害者対策は、被害者の立場に立ち、被害者のニーズに合理的に対応する形で行い、被害者が何を望んでいるか、被害者に何が必要かを常に念頭に置いて推進する。

(2)総合的な施策の推進
警察と被害者とのかかわりが広範なものであることに留意し、従来の施策の被害者の視点に立った見直しと新たな施策の推進とを、組織全体において総合的に推進する。

(3)重点的な施策の推進
被害者対策の推進においては、犯罪による直接的被害とその後の第二次的被害の両面において大きな問題を抱えている身体犯の被害者、特に女性の性犯罪被害者並びに殺人及び傷害致死に係る遺族の抱える問題への対応に重点を置く。また、少年である被害者(以下「被害少年」という。)についても、その後の健全育成の観点から、被害者対策上の重要な対象とする。

(4)他機関、民間団体等との連携
被害者のニーズは生活上の支援を始め極めて多岐にわたっており、警察においてそのすべてに対応することはできないことから、他機関、民間団体等との連携を進め、実効性のある対策の推進に努める。

(5)各都道府県警察における独自施策の推進
「第2 個別分野施策の推進」に掲げる施策は、全都道府県警察において当面推進し、又は将来的に実施を図るものであるが、各都道府県警察においては、これらのほか、それぞれの実情に応じた独自の被害者対策の推進を図る。

第2 個別分野施策の推進

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ここから、参照できます。
http://www.npa.go.jp/higaisya/data/yoko.htm

書式及び参考資料

注意事項

利用者の皆様に提供する回答は、弁護士の法的助言にかえることはできません。あくまで、ご自身の判断の一助にしてください。